2024年6月2日に行われました、県民総体兼国体選手選考会の開催結果を掲載します。

開催結果

成年男子三段以下の部

順位的中数氏名所属称号段位
17宮川 晃弥神栖*参段
27荒木 道備勝田*参段
37梅澤 英利日製(日立)*弐段
46萩谷 直人稲敷市*弐段
56安田 智哉北総*弐段

成年女子三段以下の部

順位的中数氏名所属称号段位
15鈴木 明美水戸射友会*参段
24有田 更紗龍ヶ崎*弐段
34三浦 彩加茨城大学*初段

成年男子四段以上の部

順位的中数氏名所属称号段位
17松尾 一郎つくば*五段
27平原 勝己美野里*五段
37石井 利男友部*四段
46増尾 裕次稲敷市*五段
56飯沼 幸一水戸桜川*四段

成年女子四段以上の部

順位的中数氏名所属称号段位
17大森 絵鈴藤代*五段
27石井 恵理子友部*四段
36菅原 智子日立市中央*五段
46島崎 かおる堀原*五段
56畠山 明子水戸*四段

称号受有者男子の部

順位的中数氏名所属称号段位
18白井 一也水戸桜川錬士六段
27山口 純蒼藤会錬士六段
37大貫 冨士男水戸桜川教士六段

称号受有者女子の部

順位的中数氏名所属称号段位
17吉村 静華堀原錬士六段
25古田土 百合子土浦亀城錬士五段
35瀬端 裕子下館錬士五段

講評

副会長 大峰芳樹先生(教士六段)(有段者の部)

 講評ということですが少し角度を変えてお話ししたいと思います。

 初めに、優勝、入賞おめでとうございます。

 本大会は国体選手選考会を兼ねております。午前中の四ツ矢では皆中者が9人いたのに、8射皆中者は残念ながらいらっしゃらなかった。国体に向けて午前中はいい感じで引けていたのに、午後になるとうまく引くことができなかった。茨城県の名を高めてもらうためには、そこのところを克服して欲しいと切に思うわけです。

 私自身の話をします。講習会で範士の先生方からご指導を受けます。ここはこうだと言われてその場で行射すると、とてもいい感じで引けます。ところが1日、2日…一週間と、毎日練習しているとまた元に戻ってしまうような経験をしたことがあります。皆さんはいかがですか?

 引くにあたっての心構えということであります。皆さんも先生方に指摘されているところがあると思いますが、毎回同じところを指摘されるということではなくて、その指摘されたところを自分で克服して次の講習会に臨む努力をすることが重要だと考えております。そのためには、先生方にご指摘いただいたことについて、教本や参考書を見ながら、こういうふうにやればいいんだと自分の言葉に置き換えてメモ書きし、体で表現することを重ねていくといいのかなと考えます。  ところで今年度は会長の意向でもあり、講習会を充実させるということで、地区別に講習会を実施して、皆さんがその成果を審査につなげる、あるいは大会につなげてくれることを期待しているところでございます。そうして、茨城県の名を高めてくれる、その先端を担っているのは皆さんだと思いますので、練習のあり方についてもう一度考え直し実践していただけたらと期待して、講評を閉じます。

相談役 橋本眞也先生(範士八段)(称号受有者の部)

 入賞者の皆さん、おめでとうございます。

 これからお話することは、ここに残られた方々には、理解できていることかと思いますが、お帰りになって、仲間の方々にお伝えしていただければ幸いです。

 今日の競技のような立射における本座の取り方についてですが、本座は射位の二歩手前が原則です。本座に立つと、弓の末弭は射位の線に乗ります。前の射手が射位にいる場合は、本座の一歩手前で待つことになり、射位に前の射手がいなくなってから、一歩踏み出し、本座を取ります。ここで揖をして、二歩進み、その流れで足踏みをします。この段取りを正確に実行していただきたいと思います。

 四つ矢立射の場合、足踏み後、一手を右手に残して別の一手を下に置きます。この場合、矢尻が自分の真正面に来るように置きます。一手を射終わり、残した一手を取る場合は、弓の末弭を床に付けても構いません。

 通常の場合はしないことですが、今日のように、弦巻を射場に持って入るように指示された場合、矢を置くのに合わせて弦巻も床の上に置きます。四つ矢を射終わった後は、足踏みを閉じる前に、弦巻を取り上げて胴造りの姿勢になり、習いのごとく退場をするのがよいと思います。

 さて、射技に関して気付いたことは、弓止りが非常に不安定であるということです。弓止りとは、残身における弓手と弓が停止する様子のことです。手の内の稽古として、弓構え、大三、会などにおける形や働きに関心を持つのは誰しもかと思いますが、残身における手の内をどうすればよいかを考えたことはあるでしょうか。残身における弓の角度、その弓を支える手の内をきちんと知っておくことが必要です。どの指のどの骨と弓のどの角が突き合わされて弓止りを安定化させるかをあらかじめ稽古しておかなければなりません。

 以上述べましたことを、ご自分の稽古道場に持ち帰り、仲間の皆さんと実践的な稽古をして欲しいと思います。